今、野菜不足による色々な問題がクローズアップされています。外食の増加などにより、子供の栄養の偏りや、病気への影響も懸念されています。もともと日本人は農耕民族ですから、野菜が不足するとたちまち健康に悪影響が出てしまうわけですね。
そうした野菜不足の解消に役に立つのが「青汁」です。青汁は、ケールや大麦若葉といった主原料の違いはあれど、どれも飲みやすく、また栄養豊富に作られています。また丸ごと野菜の栄養を摂取できるため、野菜不足を補うのに最適な健康食品と言えます。
ケールは植物百科事典によりますと、アブラナ科の植物で無毛(葉の表面やクキに毛がない)の一年草、または、多年草です。
しかし、はなはだ変異性に富み、英語でKALEと書き、イタリアを含む地中海沿岸から、小アジアが、原産地といわれてきました。
日本には、江戸時代に入ってきたといわれていますが、詳しいことはわからず、明治初年に、開拓使によって、数品種が導入されたことがわかっています。
しかし当時の日本人には、なじめず、食用として栽培されるにはいたらなかったものです。
ケールはビタミンC、ビタミンA、カルシウム分などが豊富であり、野菜の少なくなる冬期には貴重なものなのですが、日本にはケールに比べて、もっとおいしい野菜がたくさんあり、ひろがらなかったのかも知れません。
ケールには、ポルトガルケール、キッチンケール、ツリーケール、マローケール、ブッシュケールなど、6種類が主なものです。
東北大学農学部の研究者たちは、原産地を調査するため、渡欧しました。
その結果、地中海南部沿岸地帯で、ケールの原種の姿を、確認しています。
いまから約2000年も前に、イタリアでは、このケールが常食されていたことが、ウィーン国立図書館の資料の中に認められていることを、「朝日百科」は紹介しています。
それによりますと、ローマの政治家カトーは、農業経営でも、指導者として名高い人だったようですが、彼のケールに対する重視は、大変なものだったそうです。
「このキャベツ(ケールのこと)をよく食べる人の尿を保存し、これで沫浴する子は強く育つ」と言って、ケールを礼賛したということです。
現在わかっていることは、キャベツやブロッコリーや、カリフラワーなどの野菜は、ケールを品種改良して作られたもので、ケールは、これらの野菜の原種でもあるのです。
またアフリカ人は、このケールを、伝統的に継承栽培して、今でも食生活にとり入れており、アフリカ西海岸を調査のため訪れた湯浅精二助教授(大阪大学生物学)の話では、現地の人はケールのことを「スクマ」と呼んでいるそうで(正しくは「スクマ・ウィキイ」)、行く先々の町のレストランで、出されてくる野菜の多くは、ケールの葉を油いため料理にしたものだった−とのことでした。
参考になさってください。
ちなみに青汁のネックといえばクセのある味ですが、初心者には飲みやすい錠剤タイプのものや、抹茶のような味に改良された飲みやすいタイプのものも販売されていますね。ご興味がある方はご検討ください。
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